【ディスクレビュー】橋爪もも「本音とは醜くも尊い」

2024年7月7日

記事更新が久しぶりになってしまってますが・・・そんな今回は橋爪もものメジャー1stアルバム「本音とは醜くも尊い」について。
リリースから2年ほど経ちますが、今回ふと思い立って取り上げたのは今年まだ時期はわからないのですが(ファンクラブ的なものでも多分時期発表はしてないと思うけど・・・)新音源が発売されるということのみは情報として出ているので。その前にブログで振り返っておこうかと・・・。

雑記ブログのほうでは好き勝手に脱線して到底ディスクレビューではないので(汗)、今回は改めてちゃんと意識して書いてみようと思います(笑)。

橋爪ももについて

いつもはピックアップした作品が2作目以降はこの項目ないのですが・・・改めて項目としてあげておきますが、「夜道」のディスクレビューで割としっかり書いているつもりなので、そちらを読んで頂きたいなと思います。

それがこちら↓

【ディスクレビュー】橋爪もも「夜道」

アルバムとしてもまずは「夜道」から聴くと入門編な気がしてますので、そのあたりは書いてますが、全般的には橋爪ももというアーティストに対してや「哀愁ロック」について書いてます。

前作「夜道」から約10か月後に発売されたメジャー1stフルアルバム

今回とりあげるアルバム「本音とは醜くも尊い」は前作となるミニアルバム「夜道」から約10か月後のリリースなので比較的リリースするスパンとしては短いほうではあったのですが、中身の濃いアルバムになっています。当時のTwitterとか振り返ると、アーティストカラーとしてシングルとかを細かく出すよりもアルバムとしてまとめて世界観を押し出していくほうがよいのではっていうレーベルの方の考えもあってフルアルバムを発売することになったとあったような気がする。

メジャーデビューが2017年の10月のシングル「願い」なんだけど、それ以降シングルはなくミニアルバム、フルアルバムと重ねてきた感じになっていて・・・確かにものすごくポピュラリティーのある歌詞とか楽曲かといえば違うものが多いのでアルバムとしてまとまっているほうがいいのは間違いない。

個人的には本当の意味でのコンセプトアルバムを出していくほうが面白いかもしれないなんてのは思ったりしますが・・・。

そして、経歴上このアルバムまでは全て”1st”アルバム(笑)

せっかくなので少しネタっぽく書きたいので書きますが・・・(笑)
これまで自主制作も含めて彼女がリリースしたCD作品は以下の通り・・・

・1st自主制作アルバム「彼らの場合」
・インディーズ1stシングル「青のワルツ」
・インディーズ1stミニアルバム「終わりよければ」
・メジャー1stシングル「願い」
・メジャー1stミニアルバム「夜道」
・メジャー1stフルアルバム「本音とは醜くも尊い」

という感じ(笑)
メジャーとインディーズ分けるのはあんまり今の時代意味はないと思うけど…。

そして次に出す作品がどんな形になるのかわからないけど”1st”の冠は取れるのかどうかにも注目!?(笑)
形態がCDとしたら、シングルでもミニアルバムでもフルアルバムでも”初めて”の2ndなんだよなぁ・・・と。

完全に脱線しましたがそれでも知ってから6年くらいかな?少しずつ進んでいる感じはあるなぁと。

全ての楽曲が対になっている曲が存在する作品群

ハッキリどれがどれとかっていう事は発売当時に本人の口からツイキャス放送か何かで発信していたと思うけど・・・そこまでメモをとったりしているわけではないので、ここでは細かいところまでは書けないけど(汗)

アルバムには12曲収録されていて12人の主人公がいて12の物語がある、という感じだったかな?
で、前作の「夜道」に収録の楽曲や発売当時の予約特典CDに収められていた「造花」も含めてだったと思うけど、それぞれの曲には作者的には物語的に対となる楽曲があるということだったかと・・・。
そうやって色々コンセプトは散りばめられていたりするけど、本人からは仄めかし程度で、聴く人の感性にゆだねて聴いて欲しいスタイルっていうのは昔からなんだと思う・・・・けど、逆にはっきり打ち出して、それでも好きに解釈してもらうっていうのもありだと思ったり・・・。寧ろそのほうが伝わりやすい世界観でもあるような気もしたり・・・っていうのもあるなぁ・・・と。

アートワークなどのコンセプトも・・・

ものすごく印象的なジャケ写だけど・・・これも橋爪もも本人のスケッチを元にデザイナーの方が作り上げていったものらしく・・・。
更には各曲の歌詞に関連する花言葉がある花の写真がそれぞれの歌詞のバックに配置されているとか・・・細かく聴かないとわからないことも組み込まれていて・・・。
昔はセルフプロデュースが出来ない感じなのかな?って思ってたけど・・・プロデュースまでは出来るというか、むしろガッチリとしたコンセプトを立てることは得意なのかもしれない。けれど、広めるというか、大きく発信することをしないのか出来ないのかわからないけれど、そこに弱点があるのかも・・・と振り返ってみて思ったりもする。

色々やりたい事や方向性がありすぎるから、その中でまずは一番やりたいことを我慢して、一つずつやるってことがブランディングするにあたって大事な気はするけど(^-^;

ただ、音楽に関しては方向性って実はぶれてない「哀愁ロック」を軸にやり続けている感じはしていて、そのコンセプトをしっかり濃く詰め込んだのがこのフルアルバム「本音とは醜くも尊い」なのかなぁ・・・と。

歌詞とか全体的に何となくぼんやり感じたこと。

以前の雑記ブログでの記事に書いた事ではあるけれど・・・こちらにも改めて、アルバム全体を通して歌詞をみたり曲を聴いたりして感じたことで・・・

基本的に・・・かな?「負の感情を紡いでいる」とはいうものの…感情はネガティブだけど、思考はポジティブなんじゃないかな?って思います。
橋爪もも自身がきっと。ネガティブに考えてしまうって発言とかもあるけど…そういうところは強いにしても、もっと深いところではポジティブなのかも…。
なので、ついついネガティブな発言とか愚痴とかいろいろこぼしてしまうけど、根底的にポジティブな思考を持ってる人や、ポジティブになろうとしている人にはものすごくはまるのかもしれない。そういう人に寄り添ったり、背中をさすったり(どこかのインタビューで読んだけど)っていう曲たちになってるのかもなぁ…って思います。

「どんな明るい光の中にも少しばかりの闇があるし、どんなに真っ暗な闇の中にも少しばかりの光は見える。」
そんな風に考えているのかもしれないなぁ…なんてのも勝手に思ったり。
もしそうだとしたら、それってポジティブだと思う。

サウンドに面に関してはおなじみのメンバー

アレンジャーは「夜道」の時の3名に加えて日高央さん。
渡辺善太郎さんと出羽良彰さんは「終わりよければ」の時からのアレンジャーなので、橋爪もものサウンドには現状欠かせない存在なのかもしれない。
それに加えて「夜道」の時からのEthen Augustinさんと日高さん。
日高さんのロック魂がっつりの「自己愛性障害」は今まで音源的にあまりなかったガッツリパンク系サウンドで少し目新しさも感じるかも・・・。(個人比:笑)

My Favorite 3 Songs

これ結構難しい(笑)

音源になるずっと前からライブとかで聴いていた曲も入ってるし・・・。アルバムのための書き下ろしでも好きな曲はもちろんあるし。
実際アルバムのための書き下ろしでない曲で3曲埋まっちゃうし(笑)

でも選んでみました・・・。

公然の秘密

1曲目に選ぶのに「今更」と迷いましたが・・・。以前にも書いたように初めてライブを観た日に「凄い」って感じた曲だったのでこちらを選びました。橋爪ももとの縁が出来た曲だったりするので。個人的にはもっと和テイストの琴や三味線が入ってくるロックになるのかなと思ったけど、全然違って・・・。めっちゃハードロックとかメタルとかに寄っていってる感じでカッコいい。
個人的には何となく”人間椅子”を思い浮かべました。

今更

さっき書いちゃったので挙げます(笑)
書いたから挙げないってのもあるけど・・・挙げずにはいられない曲なので・・・。
初めてライブで聴いたときめっちゃウルウルしました・・・。
当時の色んな状況とかもあったりもして・・・。
で、そこから時間もいっぱい経ってるんだけど・・・部屋でアルバム聴いてて号泣してしまった(汗)年取って涙腺弱くなってるのもあるにしろ・・・。すごく癒しの力のある曲かなぁ・・・と。

バレリーナ

他にも挙げたい曲はあるけれど・・・とりあえず系統の違う曲を1曲ということでこの曲。リードトラックだし・・・。
この曲は結構万人受けしやすさもある類だと思うけど・・・。いや、それだと表現違うかも・・・。
比較的最初に聴きやすい。入りやすい曲って言ったほうがいいのかな?アップテンポでメロディアスだし。カッコいいし。

ディスク情報

タイトル 本音とは醜くも尊い
アーティスト 橋爪もも
発売日 2019.4.17
レーベル JAPAN RECORD (徳間ジャパンコミュニケーションズ)
収録曲
内包された女の子
バレリーナ
リセット
夢現
願い
公然の秘密
自己愛性障害
甘い娘
ヒーロー
本音とは醜くも尊い
天国への土産話
今更