【ディスクレビュー】本田毅「Effectric Guitar」

新しく立ち上げたこの音楽ブログですが、本当の意味での最初の記事は何にしようか考えてみました。そこで、今回は今年の4月に発売された本田毅の「Effectric Guitar」について書いてみようと思います。レビューといってもあくまでも自分の独自の感想で、音楽的に専門っぽい感じの事は書けないと思います(^-^;

本田毅について

ざっくり簡単に…ですが(^-^;
PERSONZのギタリストとして1987年にメジャーデビュー、その後一度脱退し、VERSUSやGITANEなどを結成したり、氷室京介のツアーメンバーやその他アーティストのサポートギタリストとして活躍、そしてPERSONZに復帰と共にfringe tritoneのギタリストとしても活動中。
という感じがざっくりなところだと思います。

もっと詳しくは、ご本人公認サイトがめちゃくちゃ凄いまとまってるので是非ご覧ください。(自分もここで初めて知ったこともあるくらいです)

キャリアはすごく長くて、PERSONZが35周年ですが、実際にはその少し前からとか並行して色んなバンドに参加してるみたいなので…。
そんな長いキャリアの中でこれまでソロ活動っていう事をしてこなかったという。
でも、実際バンドをやってるギタリストの中では自分たち世代なんかでは特にだと思いますが、すごく憧れのギタリストとして挙げられる事も多いんですが…。

他のバンドのギタリストは割とバンドがブレイクした後に落ち着いたタイミング(?)解散とか休止とか…などなど…で、ソロアルバム出したりライブしたりすることも多い中、珍しいなぁとは思ってました。教則ビデオみたいなのは出したりしてたみたいですが…。

そんな本田さんがソロ活動をするきっかけになったのが、2016年に神保町の楽器カフェで開催された「本田毅 楽器展」だったそうです。

自分もその時東京に住んでたので行きました。間近で本田さんのギターやエフェクターが見られるし…写真OKだったので写真も撮りました(^-^)
その楽器展の時にトーク・ライブをしてファンの反響とかをみて、ソロの曲を作り始めて活動を開始したっていうようなことをライブで話してました。

それまでは、自分がソロで活動する事は特に思うこともなくって、バンドメンバーの1ギタリストとして演奏するのが好きだったり、バンドのアレンジの中でいろんなアプローチでアイディアを出したりしてやりたい事は実現出来てた、というようなニュアンスの事もライブのMCで話してたような気もします。

何となく待ってたソロ活動なので、ありがとう楽器展です。

Effectric Guitarとは?

エレキギターっていうのはエレクトリックギターの略で、それとエフェクターを掛け合わせた造語。

本田さんのギターの特徴ってやっぱり自他共に認めるくらい色々なエフェクターを駆使した変幻自在のサウンドだと思います。特に空間系やピッチシフターなんかの使い方が心地よくって、ディレイ使ったクリーントーン系の美しさが自分は大好きです。(実はノイズサウンドが好きでもあるのはライブのMCで知って意外な気もしました。)

エフェクターの魔術師っていうキャッチもソロ活動の情報を発信するfacebookページやフライヤーにも書かれてて、ライブタイトルも基本的に「Effectric Guitar scape〜」っていう形。

本田さん自身も、このフレーズが浮かんだ時、自分にピッタリなフレーズでスタイルにはまった感じがするというニュアンスのことを言ってました。自分も初めて目にしたとき「おぉーーーー」みたいな感嘆を(笑)

これまでよく誰も思いつかず(仮に思いついていても)使わないでいてくれたなぁ。。。って、斜めな考え方すると、言葉が本田さんを待っていたとも言える(笑)

そしてアルバムのタイトルも勿論「Effectric Guitar」という事で、ボーナストラックのBloomのマイナスワンバージョンも入れて全11曲。

本田さんが今、形として残したいものは全部入れたと、発売少し前のトークイベントで話してましたが、エフェクターを駆使した色んなサウンド、曲が聴けるアルバム。バンドの中のギタリストである事が好きだという言葉からもそうなのかもだし、ソロの曲を作る時もバンドの曲を作る時と同じ手順で作るという感じの話もトークイベントやMCでしてたと思いますが、そういったところからも個人的にはボーカルメロディーが綺麗にのりそうな曲とかもある気がしてて、ギターソロが全面に出てくるインストとは一線を画しているオリジナリティのあるソロアルバムのような気がします。

普段そんなにギタリストのソロアルバムを聴いたりしてないのですが(^−^;)

昔少し聞いた春畑道哉とか松本孝弘のインストアルバムとはテイストが違うような気がします。

ライブで演奏していながら今回収録されていない曲や、新曲もドンドン作ってるので早くもセカンドアルバムを勝手に期待して待ってます。

My Favorite 3 Songs

アルバムの中から個人的に好きな曲を3曲選んでみた。結構悩みますが取り敢えず次の3曲

7th edges

実際にボコーダーを使って1部ボーカルというか、コーラスというか入っていますが、イントロからのコードバッキングによるリフ的なフレーズもあるし、ボーカル入れてもカッコいい疾走感のある曲だなぁと思います。

TECHFXX

こちらも曲の頭からのディレイを効かせたクリーントーンのコードバッキングのサウンドがもう、やっぱりこのサウンドは本田さんっていうイメージがするし、ピッチシフターが効いたギターメロも大好物です(笑)

この曲だけじゃないんですけど、ギターソロの部分で展開、雰囲気がガラッと変わったりする感じもなんかグッときます。

BLOOM

タイトルからしてもそうなんですけど、春とか初夏を感じる曲で、本田さん曰く16小節以上のソロは苦手なんだそうですが、この曲はそれ以上入ってて、確かにギターソロ的なのをこれだけ長く弾いてるのは珍しい気もします。ライブ終盤に演奏することが多くって、ライブ終了後のBGMにもよくなってたと思うし、感動の余韻に浸れる曲だなぁと思います。

選んだのは3曲だけで自分の好みから比較的偏ったタイプの曲を選んだ気もしますが、その他、ルーパ使った多重録音の曲とか、ノイズで作った効果音的な曲とか本当にバラエティに富んでいるアルバムです。

ディスク情報

タイトル Effectric Guitar
アーティスト 本田毅
発売日 2019.4.17
レーベル reveil (テイチクエンタテインメント)
収録曲
BRAHMA
7th edges
Ruins of factory
真紅
NOISE DNB
TECHFXX
MOROCCAN BLUE
BLOOM
PEACE LOOP for ASIA
HARM ROCK
BLOOM minus one